AIGの感想
「有朋自遠方来不亦楽乎」 「不許冠職入山門」
前述の通り、東急のナンバーズコースのエントランスに、必ず設置されている言葉です。
「有朋自遠方来不亦楽乎」は、皆様ご存じの通り「論語」の一節です。
「不許冠職入山門」は、「不許葷酒入山門」(禅寺の山門の脇の戒壇石に刻まれる言葉)を模した言葉と云われています。
東急の創業者である五島慶太氏は、「菜根譚」を愛読していたということは有名ですが、息子の五島昇氏がゴルフ場に記したのは「論語」の言葉でした。
昇氏は何故論語の言葉を選ばれたのか…。そこで五島昇氏の経歴を紐解いてみました。
五島昇氏は、友好的に他社との関係性を築かれ、今日の東急グループの礎を構築された方です。
当時、多摩田園都市の開発には民間鉄道事業の規模を超えたプロジェクトを推進されました。また、計画面積500万坪という国家事業規模の都市開発も、昇氏が率先して地主と対話し区画整理を進めていらっしゃいました。
論語には、人との調和や協調の大切さを説くものが少なくありません。事業では、関係者との協調を大切にされていた昇氏、そんな昇氏がスポーツ(野球、ゴルフに熱中)でも「和」を大切にされていたのではないかと推察するのは困難でありません。
~「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」~ 論語 孔子
~徳の高い人は、和して同ぜず。つまり、他の人たちと協調(協力)はするけれど、だからといって むやみと同調(雷同)するわけではない。それに対して、徳の低い人は、同じて和せず。つまり、他の人たちに同調はするけれど、協調はしない~
世の中には、様々な個性を持った人々がいます。一人一人が個性を発揮しながら、お互いに尊重し合い、一つの集団として、ハーモニーが保たれている。そうしたコミュニティが、人間社会の理想的なあり方でしょう。
まさに東急のナンバーズコースの在り方も、これを表そうとしているのではないでしょうか。
論語は、古代中国の大古典「四書・五経」のひとつ。孔子とその弟子たちの言行を集録したものです。
人間として守るべきまた行うべき、当り前のことが簡潔な言葉で記されています。
東急のナンバーズコースには、この当たり前を徹底しようという意識が強く根付いています。
メンバーシップゴルフ場の「当たり前」とはどのような事でしょうか。
ハード面では、徹底したコースメンテナンス。ソフト面ではメンバー優先サービス、メンバーがお連れした大事なお客様のおもてなし。
まさにメンバーシップゴルフ場であれば、出来て当然の事でしょう。
しかし、この当然の事が徹底されていないゴルフ場も存在することも明白です。
500Cを含めた東急のナンバーズコースはこの当たり前を徹底的に貫いている。それが、他のコースとの圧倒的な「差別化」を生んでいる。それを強く強く感じた取材でした。
「小事が大事を生む」。まさにこの言葉を具現化したゴルフ場の一つが、500Cです