コースご関係者インタビュー②
【2】 インタビュー コース管理 望月課長
座右の銘
『 お客様に喜んでいただけることが自分の喜び 』

Q: 富嶽CCのメンテナンスを担っておられますが、日々どのような思いで、取り組まれていらっしゃいますか。
A: まずはお客さん第一主義、満足して帰っていただくことを念頭に日々取り組んでいます。
メンテナンスに関しては、まだ改善したい所が沢山あります。
2グリーンの1グリーン化、バンカーの水はけ具合の改善です。
また最近では、天候の変化による様々な対応が求められます。どこのゴルフ場も、近年は大変かと思います。まずは梅雨そのものが無いような気候になってきています。夕立も少なくなりました。暑さ対策も含め、井戸の再利用を開始し、その水源からゴルフ場に配管を引く作業が加わりました。
25万本ある植栽の管理は、普通、風通しなど考えますが、富嶽CCでは、「いかに富士山が見えやすいか 」が重要であり、木が大きく育ちすぎてしまった部分は伐採します。
それと2,000本もの桜の管理が大変です。正直、富嶽はコースに桜並木を造っているようなものです。虫と落ち葉の対策、それだけで業務が倍増します。桜は他の木よりもデリケートなので管理が更に大変です。根上がりという根が地上に浮いてくるような性質も強く、根を刈る必要があります。しかし菌に弱いため、刈った後に病気にならないような処置も必要で、手間がかかります。

Q: コースの中で望月さんにとって景観が一番と思われるホールは何番ですか?
A: 白鳥9番Hですね。グリーンの右脇に池があり、そこに逆さ富士が映ります。
バシッとハマった時の景色はただただ“美しい”の一言です。
また逆さ富士は、コースのロゴでもあります。


Q: 18Hの表記がOUT、INの表現ではなく白鳥コース(9H)、宝永コース(9H)とありますが命名の由来は何でしょうか?
A: 白鳥は、富士山を見て左手にある地元の山で白鳥山というのがあり、そこから取ったのだと思います。
宝永は、富士山にある宝永山(江戸時代中期の1707 年の富士山の大噴火でできた富士山の静岡側の稜線にできた火口山)からですね。
Q:「富嶽」と云えば、私達は葛飾北斎の「富嶽36景」を想像してしまいます。
ここに36景の中でも3大役物(人気の3景)の一つである「凱風快晴(がいふうかいせい)」で別名を赤富士という作品をお持ちしました。朝日か夕日に照らされ赤く染まった富士山を描いたもので、どの方角から書いたかは謎となっています。
私達は静岡側、正に富嶽CCからの西側から見ていると思うのです。富士山の麓に描かれた青々とした樹海が向かって左側の稜線の高いところから広がるように描かれています。
それは富士ケ嶺から展開する樹海のように思われ、稜線から斜めに赤く染まる感じは、富士山の西側から当たる夕日としか考えられないと思うのですが、如何でしょう?

A: 確かにそうですね。私も静岡側からだと思います。事実、このような赤く染まる景色が、初秋から晩秋にかけて、日が沈む前のほんのわずかな5分ぐらい見えることがあります。雲もうろこ雲で、富士山に雪渓があるのも秋のようですし。
Q:本当ですか?それは富嶽のコースからだと何番Hからの景色が近いですか?
A:白鳥9番と、宝永9番ですね


Q:冬、グリーンは凍りますか?
A:シートをかけていれば凍ることは冬でもありません。年々シートに積もる霜も量が減っています。正月など逆に暖かくて富士山も雪に覆われ、空気も澄んで景色は最高です。
風の影響もあまり受けないので晩秋から冬にかけてのゴルフもお薦めですね。
【3】 インタビュー フロント 天野さん / 米澤料理長

座右の銘
『ゴーイングマイウェイ』
『常に明るく前向きに』
Q:天野さんは清水市地元の出身とあって見ていただきたいものがあります。
(望月課長と同様に葛飾北斎の凱風快晴をどの方角から描いたかの質問をぶつける)
A:私は登山が趣味で、特に富士山が大好きです。実際、富士山に5回登っています。
山頂から逆の景色を見ていますが、確かに静岡側だと思います。
Q:マラソンもご趣味なんですよね。
A:きつい運動を終えてゴールにたどり着いた方達をねぎらったりし合うのが好きなのです。
何かスポーツに関わる仕事に就きたくて、縁があって富嶽で働くことができました。
それと富士山が好きなので、毎日富士山が見える日は写真を撮って、インスタのストーリーズに流すのが、日々の日課になっています。出勤した朝、駐車場の1番ホール越しから一枚、マスター室の前から一枚。フォロワーの方からも喜んでいただいています。
Q:一日のお仕事の始まりが、大好きな富士山の絶景写真の撮影。それを毎日インスタにUPすることを継続されていらっしゃるのですね。楽しく仕事をされていらっしゃるのが、こちらにも伝わってきます。天野さんは、富嶽CCに勤めるべく、ここにいらっしゃる気がします。
A:そうですね。私もそのように縁を感じています。
Q:サービス業でもホテル業務とゴルフ場との違いはありますか?
A:挨拶が違いますね。特に「お疲れ様でございました」とは他では言いません。富嶽CCのメンバー様は余裕のある方が多いのか、行動のパターンが人それぞれでくつろぎ方が違いますね。
座右の銘
『 どんなに忙しくても絶対手を抜かない 』

Q:料理長として富嶽CCで心掛けていること、大事にしていることは何ですか?
A:地産、地消の食材を使い、素材を生かして料理する事を心掛けています。
それと、一品10分で美味しく提供できるよう配分を考えています。
板前として駆け出しのころ師匠である親方に、料理人としての不屈の精神というものを叩きこまれました。
人間1分あれば色々な事ができる。良いものを作るのはあたりまえ。どんなに忙しくても手を抜かないことを信念としています。
Q:メニューにコース料理があるようですが?
A:クラブハウスにホテルが併設されております。ディナーのコースメニューは宿泊者用に提供しています。日本食のコース料理は私が最も得意とするところです。手前みそですがこちらも大変評判がよくお客様に喜んでいただいております。
Q:料理長として嬉しかったことなどありますか?
A:お客様がお料理を残さず食べてくれて「美味しかったよ」と言われた時、とても嬉しく料理人冥利につきます。特に富嶽CCに来られるお客様は良いものを求めていらっしゃいます。それだけに常にクオリティの高い物を出し続ける事を強く意識するようになりました。

お重でひしめきあう、まさにマグロ三昧!
【AIG考察】
レストランのガラス越しに見える富士山の眺望は、見ている者の視界全体に広がります。
そして、窓枠が絵画の額縁になり、まるで風景が一枚の絵画であるかのような錯覚を覚えさせられました。
富士山との距離感が最高であるピクチャーウィンドウは、ただ景色を見るより素晴らしさを際立たせています。
この窓越しに食事をする優雅なるひと時は、この地に来たいと何度も思わせる魅力に満ちた景色と云えます。食事の満足感も倍増すること間違いなしでしょう。